2011-02-28 01:28:37 PST

OCZ TechnologyのSATA 6Gbps SSD「Vertex 3 Pro」スニークプレビュー

 気になるパフォーマンスは、最新のSATA 6Gbps環境となるIntel P67プラットフォームにおいて、ATTO Disk Benchmarkでリードで最大555MB/s、ライトで最大525MB/sの値を示し、カタログスペックどおりの性能を見せた。また、CrystalDiskMark 3.0でも、500MB/sを超えるシーケンシャルリード性能を実現するとともに、書き込み性能も300MB/sを超える性能を示すほか、512KBブロックのランダムアクセス性能に関しても、リードで448.5MB/s、ライトで最大301.2MB/sとシーケンシャルアクセスと遜色ないパフォーマンスを示しており、SF-2582で大幅に強化されたECC機能や進化したブロックマネージメント機能が効率的に働いていることが伺える。また、SF-2582ではプチフリの大きな要因となる、データの書き換えや消去に伴うブロック単位の消去よりも、リードを優先できるよう、NCQ(Native Command Queuing)を有効にした場合、最大32命令を同時発行できるようにしている(なお、ONFI 2.2対応NANDチップとの組み合わせでは、データ読み出しを最優先して書き換えやデータ消去に割り込みをかける機能が実装されている)。このため、CrystalDiskMark 3.0の4Kランダムアクセス性能でも、NCQ32を有効にしたときのパフォーマンスが大幅に向上していることが見てとれる。

Intel P67プラットフォームにおけるATTO Disk Benchmarkの結果。カタログスペック通り、リード最大550MB/s、ライト最大526MB/sを示している


Intel P67プラットフォームにおけるCrystalDiskMark 3.0 x68の結果。ライト性能はATTO Disk Benchmarkほど出ていないが、ランダムアクセス時のパフォーマンスのよさが際立つ


Intel P67プラットフォームにおけるAS SSD Benchmark 1.2の結果


 ただし、Vertex 3 Proの性能を最大限に引き出せるのは、最新のSATA6Gbps環境であるIntel 6シリーズチップセット搭載マザーボードとの組み合わせに限られるようだ。参考までに、同エンジニアリングサンプルを、Intel X58やIntel P55マザーボードの多くに採用されているMarvellのSATA 6Gbpsコントローラ「88SE9123」との組み合わせでもパフォーマンスを検証したところ、シーケンシャルリードで最大380〜400MB/s、シーケンシャルライトで最大225〜245MB/sにまで落ち込む。これは、コントローラの性能差がパフォーマンスに出たカタチで、マザーボードベンダー関係者によればMarvellも今年前半に第2世代のSATA 6Gbps対応コントローラを市場投入する計画で、GIGABYTE TechnologyのG1-Killerシリーズでは、同コントローラを採用する計画だと言う。

Intel X58プラットフォーム(Marvellコントローラ)における、ATTO Disk Benchmarkの結果。Intel P67プラットフォームほどの性能は出ない


同じく、Intel X58プラットフォームにおけるCryistal Disk Mark 3.0 x64の結果


Intel X58プラットフォームにおけるAS SSD Benchmark 1.2の結果


 もう一つ、Vertex 3 Proで注目すべき点は、従来のSandForce製コントローラ搭載SSDの弱点でもあった、SSDを使い続けると大幅にパフォーマンスが低下する傾向も解消されている点だ。今回、Vertex 3 Proをテストするにあたって、機材の関係でIntel X58プラットフォームでの検証を先に行ない、Intel P67プラットフォームでの検証は後回しにした。これまでのSandForce製コントローラ搭載SSDでは、ベンチマークを10回も繰り返すと、CrystalDiskMark 3.0などでは大幅なパフォーマンスの低下が見られた。そのため、今回のベンチマークテストにおいても、内心はIntel P67プラットフォームでVertex 3 Proの本来の性能を引き出せないのではないかという一抹の不安があったが、それは杞憂に終わった。ベンチマークテストの画像キャプチャファイルを見てもらっても分かるとおり、Intel X58プラットフォームでのテストでは、CryistalDiskInfoのPower On Countの項目が5回になっているのに対し、Intel P67プラットフォームでは15回になっていることが分かるだろう。その間、数回のベンチマークを繰り返したにも関わらず、SandForce社やOCZ Technologyが公表しているどおりのパフォーマンスを発揮するとともに、エラーレートにも大きな変化は見られなかったことは、非常に好感を持った。むろん、今回の検証はエンジニアリングサンプルベースのものであり、製品版でどうなるかを見定める必要性はあるが、SandForceは従来のコントローラのの弱点を確実に解消してきていることだけは確かなようだ。

機材調達の関係で、Intel P67プラットフォームのテストは後回しにしたが、パフォーマンスの落ち込みは少ないことが、CrystalDiskInfoからも分かるだろう


Intel X58プラットフォームでのテスト時の状況


 OCZ Technologyは、このVertex 3 Proを今月中にも市場投入する計画で、米国での市場想定価格は100GBモデルが525ドル、200GBモデルが775ドル、400GBモデルが1350ドルと、エンタープライズ市場向けならではの価格付けとなる。また、同社は、Vertex 3 Proの普及版となる「Vertex 3」も、今月下旬には日本市場に市場投入することを発表。このVertex 3は、コントローラにSandForceのSF-2281を採用し、NANDフラッシュチップにはMicronの25nm MLCチップを搭載することで、高性能と低価格を両立させる計画であり、そのパフォーマンスは今回テストしたVertex 3 Proと遜色ないものだ言う。このことが事実であれば、SATA 6Gbps SSDとしては最速のパフォーマンスを実現する製品になることとは確実だ。

Vertex 3 Proの普及版として、SandForceのSF-2258とMicronの25nmプロセスMLC NANDを組み合わせた「Vertex 3」も、Vertex 3 Proと遜色ないパフォーマンスを発揮すると言われている


(text: 本間 文 Bun Honma)

 

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